表面波探査
- 斜面調査や断層調査が可能で、表面波探査としては探査深度が深い。
- そのため、地すべりや斜面の緩み領域の探査が可能。また、熱水変質帯や断層の調査も可能。
表面波探査(VIC式)は、地下約100m程度までの表面波(レーリー波)速度Vr(≒S波速度Vs)が得られる調査法です。起振機による定常波を用いるため、特に深度20m程度までの精度・分解能が高く、断層破砕帯や緩みゾーンなどに起因する低速度帯の検出に優れることから、様々な調査に利用されています。2チャンネル方式で測点直下の速度構造を求める1次元探査のため、他の表面波探査とは異なり斜面においても実施可能です(小型起振機を使用)。そのため、地熱・温泉・地下水を伴う伏在断層あるいは活断層の検出にも用いられます。
右/測定状況
中/表面波速度断面図
右/表面波速度パネルダイアグラム
集計期間:2009年4月~2019年3月
電気探査
- 地下水や温泉(層状タイプ)の探査に用いられる定番の探査。ただし、比抵抗層区分だけで薄い帯水層はとらえられない。
- 電流曲線を作成することにより、比抵抗区分で不確かな層の中から帯水層を検出する。
定電流値が変化率正の部分を帯水層と認定。しかし、2つのボーリング工事ではこれと関係なく、電気検層の高比抵抗部底にストレーナーを入れた。この結果、1号井は電流値が低い泥混り層に入れて失敗、一方2号井は成功したが、砂礫層で電流曲線もNo.1~No.3を通じて帯水層にかかっていた。
1m深地温探査
- 1m深地温探査は温泉や地下水の調査に使われる。ということは、地すべり調査にも有効!
炭酸ガス探査
- 地表が被覆されている場所で伏在断層や地熱・温泉の徴候をとらえる。
1. 炭酸ガス探査の目的
地下から供給される炭酸ガスの起源は火山性ガス、熱水・温泉水に溶存したものの分離、熱水・温泉水が岩石と反応して生成したものなどがあげられる。これらの要因によって、地表に近い土壌中の間隙に含まれる炭酸ガス濃度が、大気中濃度(約0.03%)の10~30倍以上になる場合がある。したがって、土壌中の炭酸ガス濃度を測定することにより熱水・温泉脈またはこれらにつながる亀裂(フラクチャー)の存在を推定することができる。
2. 炭酸ガス探査の方法
地中に長さ1mの鉄棒を打ち込み、狭い穴を開ける。測定孔を穿孔後24時間以上放置してから、孔底のガスを100ml採取し炭酸ガス検知管により測定する。
調査地の地質学的状況に応じ、各測定孔ごとのガス濃度のレンジに対応する精度の検知管を使用する。なお、現場測定用の検知管は、ガス濃度0.05%以下は検知できないので、測定値0.00%は通常の大気中濃度(約0.03%)とする。
水質測定
水質測定の目的と方法
水質測定は環境,地下水,温泉,地熱などの調査で行われます。サンプルを実験室に持ち込んで水質分析が行われますが、その前のスクリーニングとして重要です。
例えば、地熱調査においては、湧水や沢水の水温,pH,電気伝導度,酸化還元電位等を、簡易測定器を用いて、面的にデータを取ります。地熱流体は地下深部へ通じる断層(の一部)などの開口断裂を通じて上昇してくることがあり、その徴候を把握するために水質測定を行います。湧水は赤褐色や白色に沈澱物を伴うこともあります。
データは水質分布図などとして表現しますが、これと踏査によって得られた、変質区分や断層の入った図等を総合して、地熱構造の解析に役立てます。
帯磁率測定
- 携帯型帯磁率計を用いた帯磁率の簡易測定は、地層やボーリングコアの対比,花崗岩類の成因区分,変質や風化作用の検討に役に立ちます。
帯磁率計は測定対象に磁場をかけ、2次磁場を発生させて、それを記録する装置である。
測定対象の岩石に含まれる磁性鉱物がほとんどゼロで、かつ、かけた磁場と逆方向の磁場を発生する物質(dimagneticな物質=石英・方解石・水など)を含んでいれば、帯磁率はマイナスの値が出る。なお、一般の鉱物はparamagneticで、磁場をかけると同じ方向に2次磁場が発生する。
したがって、簡易帯磁率計などで帯磁率を測定する場合には、測定対象の表面を乾燥状態にして測定する必要がある。
岩相,熱水変質,風化作用に伴って、帯磁率が変化する。

